|
|
|
横浜交響楽団 |
第643回定期演奏会・青少年のための音楽会
|
会場 神奈川県民ホール(大) |
|
第643回定期演奏会
|
|
曲 目 |
|
【横響・第九演奏会】
1.ワーグナー:ジークフリート牧歌
(横響第1回定期演奏会プログラムより)
2.ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調「合唱付き) |
|
指揮者 |
|
甲賀一宏
|
|
ソリスト |
|
ソプラノ/金子みどり、アルト/長井純子、テノール/布施雅也、バリトン/多田康芳
|
|
出演者 |
|
合唱/横響合唱団・横響と第九を歌う会合唱団
管弦楽/横浜交響楽団
|
|
横響の第九公演は1950年から毎年開催し、今年で63回目になるため、一般来場者についてはチケットが足りなくなるくらい好評で、集客には問題ありませんでした。「青少年のための音楽会」として、横浜市教育委員会を通じて市内の小・中・高・特殊の各学校および神奈川県教育委員会を通して吹奏楽・管弦楽のある学校に案内を送付し、申込みを受け、招待状を送付しました。電話などによる音楽担当の先生との対話が効果を上げました。
TCC招待者については会場収容人数の10%230人はほぼ達成できました。横浜市および神奈川県教育委員会を通して各学校に対し電話にて対話し、TCCの目的や「青少年のための音楽会」の趣旨が理解してもらえました。また各学校の音楽団体に対しても電話による広報活動を進めたことも効果がありました。
ベートーヴェンの「第九」は歌うことによる参加を希望する市民のニーズが高いため、一般市民600人の合唱団員を公募しました。
大規模の合唱とオーケストラによる音楽提供は招待者をはじめとする幅広いお客様に十分に楽しんでいただけました。また開演前のロービーコンサーとでは管楽器による親しみのある小曲を提供し、楽しんでいただきました。日頃入団したいが機会がない人のために、「入団相談室」コーナーを設け、より市民と密着した試みを展開しました。来場者からは以下の声が聴かれました。
・生でオーケストラを聴けてよかった。
・第九は初めてだったが感動した、
・とても大勢で歌っているので迫力があった。
・いろんな楽器があっておもしろかった。
・伝統のあるオケで今年も第九を聴けてよかった。
・すばらしい演奏でした。
・長い伝統なのでこれからも続けてほしい、
・市民参加のすばらしい演奏会でした。
横響はクラシック音楽を通じて、地域文化の向上に努めてきましたが、今回のコンサートのようにオーケストラと市民一体となった約700人が参加する大きなイベントは演奏は当然として、運営上でも大変なプロジェクトです。トヨタ自動車とそのグループ関係の皆様にはこのようなコンサートにご支援をいただき大変感謝しています。音楽文化の底辺を支えているのはほとんどがアマチュアです。TCCのような支援システムを各アマチュア団体が利用することによって、今後も持続可能な活動ができるとものと考えます。今後もトヨタ自動車・販売会社グループ様とともに私たちも社会貢献活動を続けたいと考えます。横響は練習所閉鎖の問題で行政の支援が来年度からなくなることになり、活動を持続するのが非常に困難な時を迎えています。今後もご支援をよろしくお願いいたします。
【演奏会詳細】
当日は衆議院議員選挙と重なりましたが、晴天で来場者の出足は順調てした。開演の前に管楽器アンサンブルによるロビーコンサートが行われ、盛り上がりました。今回からホワイエの一部で「入団相談コーナー」を開設したことろ、大好評で多くの人が訪れてくれました。横響は今年創立80周年のため、プログラムの第1曲目に、1933(昭和8)年の第1回定期演奏会プラグラムからワーグナーの「ジーグフリート牧歌」を取り上げました。「第九」は1950(昭和25)年から毎年演奏し、今年で63回目になります。演奏者にも来場者にもそれぞれ思い出のある演目でした。来場者の中には最初の頃から親に連れられて横響の第九を聴いたという人もおられました。まだプロのオケが少ない頃の話です。今年はTCCとして横浜市内小・中・高等学校・特別養護学校、そして神奈川県内の学校の生徒を招いて、普段聴くことができないクラシック音楽の楽しみを味わっていただきました。
合唱は一般市民から募集した「横響と第九を歌う会合唱団」500人と横響合唱団100名、総勢600人の編成でした。横響は「市民のオルガン」といわれ、誰でも演奏し、歌い、聴くことができる団体であることを常に目指しています。楽章が進むにつれて盛り上がり、第2楽章が終わり合唱とソリストが入場すると、会場からどよめきがあり、舞台が急に大きくなった感じがしました。
第4楽章で合唱が歌うところで全体に最高潮になり、舞台と会場がまさに一体となった演奏会でした。最後に「蛍の光」を演奏するのが恒例となっていますが、これはみんなと歌うことが目的ではなく、来場者に感謝し、年末だけはオーケストラが来場者を会場から送りだそうという創立者の意向を現在も受け継いでいるのです。また今回招待した少年たちがこれからもクラシック音楽を楽しみ、心豊かに学校生活を送っていただけたらと願って公演を終わりました。
甲賀一宏からあいさつと解説があり、会場の一体感を演出できたと思います。合唱団が一般公募ということもあり、会場内も同窓会的な面もあって、ファミリー傾向の雰囲気でもありました。この点では、プロにないアマチュアのコンサートの良さが表れていたと感じました。
|
|
|
|
|
|