|
|
|
奈良交響楽団 |
奈良交響楽団第56回定期演奏会
|
会場 奈良県文化会館 |
|
トットちゃん終演後のカーテンコール
|
|
曲 目 |
|
・エルガー:行進曲集「威風堂々」第1番
・小森昭宏:音楽物語「窓際のとっとちゃん」抜粋
・ホルスト:組曲「惑星」 |
|
指揮者 |
|
高谷光信
|
|
ソリスト |
|
|
|
出演者 |
|
語り:橋本のりこ
|
|
(良かった点)
今回の演奏会は、初めて外部の福祉団体である「奈良市福祉協議会」のご協力を頂いた。開演前、休憩時間、終演後にホールロビーにおいて、「音楽療法」に関する説明パネルを設置し、音楽療法士が自ら来場者に説明を行うとともに、来場した子ども達を相手に、音楽を演奏し音楽療法を実演するという多角的なプレゼンテーションを行った。演奏会の演目に関しては、これも初めての試みで語り(ナレーション)を入れた音楽物語「窓ぎわのトットちゃん」を演奏した。内容は、黒柳徹子さんの子供時代のエピソードを音楽と共に進めていくものであり、現代の教育の在り方やノーマライゼイションの先取りとも言える、トモエ学園の取り組みを自然な形で紹介しており、子ども達だけでなく、保護者の方々にも深く考えさせられる内容であり、TCCの理念に理想的な形で体現できたと考えている。もちろん、クラシックコンサートとしての本流である大オーケストラの響きを楽しんで頂くべく、ホルストの「惑星」全曲を採り上げた。女声合唱も入るこの作品は、「木星」以外は、アマチュアオーケストラでは演奏される事が少なく、今回の全曲演奏に対して遠くは岡山県からも来場者があった。以上、種々の趣向を盛り込んだ演奏会となり、来場者は当団の過去の演奏会では最高の1129名を数えるに至った。
<今後の課題>
・ やはり、ニーズとシーズをどううまく結びつけるかに尽きる。我々は、アマチュアのオーケストラであり、福祉団体とは活動趣旨もフィールドも全く異なっており、普段は交流の機会は殆ど無い。ただ、双方とも機会があればより活動の幅を広げたいと考えているのも事実である。今回、我々は独自に調査を行い社会福祉協議会にアプローチを行い、不完全ながらも一つの演奏会で協業して音楽の持つ力の可能性を多角的に追求出来た。ただ、世の中にはもっと様々なニーズが存在するはずであり、我々の活動とベストマッチする可能性を秘めたものがあると思われる。そうしたニーズとシーズをうまく結びつけられるコーディネータ的な役割をもった人、機関とのかかわり方についてのソリューションをどう出していけるかが課題である。
|
|
奈良市社会福祉協議会による音楽療法の実演 |
|