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目黒区民交響楽団 |
目黒区民交響楽団第75回定期演奏会(トヨタコミュニティコンサート)
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会場 めぐろパーシモンホール・大ホール |
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曲 目 |
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ロッシーニ 歌劇「ウィリアム・テル」序曲
ワーグナー ジークフリート牧歌
ラフマニノフ 交響曲第2番 ホ短調 作品27 |
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指揮者 |
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清水宏之
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ソリスト |
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出演者 |
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目黒区民交響楽団
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心配されていたお天気もからりと晴れ上がり,絶好の演奏会日和となりました。いつもの通り,開演の1時間以上前からお客様の列が続いています。行列整理の係員は長蛇の列の整理に大汗をかきました。
今回は,ラフマニノフの交響曲第2番という大曲を中心にプログラムを組みました。今回の3曲はいずれも当楽団の約40年の歴史で初めて取り上げる曲目です。
オープニングは,ロッシーニの歌劇「ウィリアム・テル」。短いながらも起承転結がよく効いたこの曲。最初の「夜明け」でチェロの美しい音色をたっぷり聞かせ,嵐が通過したのちのコールアングレとフルートによる牧童の笛の掛け合いと進み,進軍ラッパで始まる最後の部分で,「あ,運動会の曲だ!」と小学生のお客様から笑みが洩れました。
続いて,ワーグナーの「ジークフリート牧歌」。愛妻コージマと息子ジークフリートのために,ワーグナーが妻の誕生日にサプライズの目的で作ったのだが,本来各パート1名ずつで演奏するものだが,あえて50人の弦で演奏しました。
以上,スイスに縁のある曲を済ませ,休憩を挟み,いよいよ今回のメイン,ラフマニノフの交響曲第2番という難曲。演奏の初めに指揮者が客席に向かって「この曲をご存知の方」と問いかけたが,ほとんど手が挙がりません。ほぼ1世紀前に作曲された後期ロマン派最後のこの曲も,比較的最近になって有名となったためか,お客様の認知度は低いようです。それでもピアノ協奏曲第2番と並ぶ,傑作中の傑作,随所に激しいリズムと憂愁さをちりばめたこの曲の素晴らしさに,お客様は酔いしれたようです。終わって盛大な拍手を頂きました。
アンコールには,バッハの弦だけでバッハの「G線上のアリア」を演奏しました。
アンケートからお客様の感想を見ますと,3曲を通じて随所に展開する各楽器のソロやティンパニを初めとする打楽器群の活躍に感銘を覚えられたようです。また,通常の曲目解説のほかに,曲の理解を助ける手段として,「ルツェルン〜今日演奏する3曲と縁の深いスイスの古都」,「ラフマニノフとロシアの鐘」という団員による2編のエッセイを入れたことが好評でした。
<良かった点>
ともかく,お客様が多かったこと。協奏曲や第九のような特殊演目がある場合を除いて,当団で1134名という大勢のお客様を迎えたのは初めて。予約券や当日券をお求めのお客様にも30名以上はお配りできませんでした。これ以上お客様が見えると,チケットの配り方を再検討しなくてはなりません。また,技術的にも年々向上の跡が見えるとお客様にいわれ,嬉しくなりました。
<今後の課題>
ヴァイオリン奏者はこのところ急に増加し,第1第2とも8プルトずつというステージに載る限度に達し,また,中低弦もほぼ充足状態となりました。むしろ,空きが出るのをお待ち願わなくてはならない状態です。 今後は一層質の向上に取り組みたいと思います。
また当団のお客様は年配の方が多いのですが,将来の音楽愛好者となるべき若年者に大勢来聴してもらいたいと考えています。
<その他>
日本大震災で大きな被害を受けた目黒区の友好都市である気仙沼の市民のために会場ホワイエで募金を行ったところ,76,093円をお預りいたしました。ありがとうございした。
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