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2018年度BDLO「オーケストラのためのワークショップ」参加報告
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第34回トヨタ青少年オーケストラキャンプ
高円宮殿下メモリアル第18回日本マスターズオーケストラキャンプ(MOC18)
2017年度BDLO「オーケストラのためのワークショップ」参加報告
第45回アマチュアオーケストラフェスティバル「刈谷大会」
[2016年度]
第33回トヨタ青少年オーケストラキャンプ
高円宮殿下メモリアル第17回日本マスターズオーケストラキャンプ(MOC17)
第44回全国アマチュアオーケストラフェスティバル「千葉県大会」
2016年度BDLO「オーケストラのためのワークショップ」参加報告
[2015年度]
第32回トヨタ青少年オーケストラキャンプ
高円宮殿下メモリアル第16回日本マスターズオーケストラキャンプ(MOC16)
第43回全国アマチュアフェスティバル金沢大会
2015年度BDLO「オーケストラのためのワークショップ」参加報告
第31回トヨタ青少年オーケストラキャンプ


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TCC活動レポート
高円宮殿下メモリアル第6回日本マスターズオーケストラキャンプレポート
於 第一生命ホール(東京・晴海トリトンスクウェア)
1月7日(土)
1月8日(日)
1月9日(祝)

協力:財団法人 日本音楽財団(日本財団助成事業)


マスターズキャンプ参加記念写真

曲 目 モーツァルト「ディベルティメントK.137」
リュリ「愛の神の勝利」
武満徹「弦楽のためのレクイエム」
出演者 森悠子(京都フランスアカデミーおよび長岡京室内アンサンブル音楽監督)

常識の壁に挑戦した3日間

 マスターズは今までの常識に疑問を持ち、常識を打ち破る場でもあります。
今回は武満徹(没後10周年)とモーツァルト(没後250年)、そしてバロック
ダンスの3つをテーマにかかげて参加型のワークショップとして行いました。
 まず、スタートは第4回と同様に円形、しかも同じ楽器ができるだけ隣合わせにしないランダム配置を試みました。よくオーケストラはクァルテットの拡大形と言われますが、通常配置ではまずは隣り、あるいはパートで合わせようとします。一方ランダム配置では、周りに頼るわけにはいかないにで、否応無く自発的な演奏が求められます。
 武満徹の原点とも言うべき「弦楽のためのレクイエム」は、プロのオケでもリハに5日はかかろうという難曲です。通常は指揮者が細かく振って、オーケストラはそれに合わせます。しかしそれでは単に音をなぞるだけの演奏になってしまい、武満さんが求めた響きには程遠いのではないか、という大いなる疑問があります。
 そこで武満さんが作曲を志すきっかけとなった「シャンソン」、いつも作曲前にピアノで演奏した「マタイ受難曲のコラール」、「呼吸法」の3要素からのアプローチを試みました。森悠子さんの主宰する長岡京室内アンサンブルは日本の伝統的な呼吸法を取り入れ、独自の響きを生み出すのに成功しました。
 今回森さんは「背骨を意識した呼吸法」を新たに取り入れました。「レクイエム」は2日目までは3つの要素の追求を中心にして、通すことはしませんでした。

 3日目の公開ワークショップで、森さんは突然「裏向きで指揮者なし」という意表をつく指示を出しました。「身も肉も捨ててガイコツになって演奏しましょう」「それからうしろに目をつけて!」「心も入れましょう」。その結果誰もが予想だしなかった、今まで聴いたこともないような響きが生み出されました。細部ではずれたりしますが、そんなことは大きな問題ではありません。無我の境地から奇跡とも言える演奏生まれたのです。幽玄の響きとでも表現したらよいのでしょうか? 
 虚をつかれると人間は思いがけない力を発揮するものです。
 以下は参加者の2人の感想です。
『背中に「気」を感じ、中空の音を探り、崩れそうな部分を皆で必死に建て直しつつ音楽が進み、到達した最後のハーモニーの中で1stVnのフラジオを遠くに(正にLointain!)聞けた時は鳥肌が立ちました。』(若尾裕久Vn)「まさか、あの変拍子のしかもテンポの変化の多い曲を初めて通したのが、後ろ向きの合奏だったなんて、他の人に説明してもわかってもらえそうもありませんよね。沈黙の中に自分がPPで音を置いていく感覚、そして自分が弓をおいた次ぎの瞬間に奏でられるビオラソロの美しさと、最後のバイオリンのソロにぞくっとした感覚はいままで体験したことのないものでした。喜びや美しさをリズムとともに表現するのではない、もっと別の音の世界をかいま見た感じです。」(大貫かおる Vc) 
 後日、森悠子さんのコメントです。「あれはマスターズにしか出せない響きだった。プロではどうしてもプライドや自我が捨てきれない人がいるので、無になりきるのは難しい。」
 モーツァルトも、そのまま全楽章裏向きで、今度は一転して躍動感あふれる演奏が繰り広げられました。
 バロック・ダンスは、バッハが盛んに取り入れたメヌエット、サラバンド、ガボットなどの舞曲の原点を体験しようというものです。樋口裕子さんの指導はとてもわかりやすく、全員がステップの基本を体験しながら演奏も交代でしました。例えばメヌエットの1泊は、普通指揮者は打ち下ろしますが、そうではなく膝が伸び上がる(エルヴェ)ことを身をもって知るなど、舞曲の演奏を根本的に見直すきっかけとなりました。
 プロへの指導を間近に見るのも貴重な体験です。男性4人のゴールド・クァルテットは今回はラヴェルに取り組み、森さんの指導で「風が吹き抜けるような森のざわめき」がみごとに表現されるなど、長足の進歩を示しました。
 森悠子さんは、世界のオーケストラでの大きな問題点は、指揮者が振りすぎることにあることもキャンプの中で指摘されました。音楽の方向を示すリーダーは間違いなく必要ですが、棒を振りまわす指揮者は必ずしもいらない、むしろ指揮者がいてはできない音楽があることを実感(証明)したキャンプでもありました。
 よく、アマチュア精神をもったプロ、プロの技術をもったアマチュアが理想といわれます。今回のキャンプは双方にとってオーケストラの原点を見直す、貴重な機会となったと思います。
   西脇義訓

森先生による背骨を意識した呼吸法のレッスン

同じ楽器が隣り合わない円形での練習



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